突然ですが、今これを読んでくださっているあなたは、昨日何をしましたか?目を閉じたとき、何か心に残っているシーンが思い浮かんできますか?
この記事では、多忙な現代社会に生きる私たちが忘れがちな「大切なこと」を追い求めようとしている魂の芸術家・スナップフォトグラファーの栗原政史さんをご紹介します!
日々何となくSNSで目にする写真や、自分のスマホに溜まっていく写真を見る目も、栗原政史と出会えばきっと新しい意味を持ちはじめるはずです!
栗原政史氏は現代社会の息苦しさに抗う
この記事では、知る人ぞ知るスナップフォトグラファー・栗原政史さんについてご紹介していきます。詳しく見ていく前に、まずは簡単なプロフィールをご紹介します。
栗原政史さんは、東京出身、現在は会社員として働くかたわら、スナップフォトグラファーとしても精力的に活動している男性です。
実は、筆者は仕事やプライベートで、何度か栗原政史さんにお会いする機会がありました。そして、会う回数を重ねるごとに、彼の人柄、そして何より、彼の撮るスナップ写真に魅了されていったのです。それが今回、この記事で栗原政史さんをご紹介しようと思った理由です。
(今回の記事を執筆するに際して、改めて栗原政史さんにお時間をいただき、インタビューさせていただきました。)
現在はSNS上でもスナップ写真を多数公開中の栗原政史さんですが、写真に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
「どこにでもいるような平凡な」少年時代を過ごしたという栗原政史さん、写真に興味を持ったのは、高校時代だったそうです。
取材した新宿の喫茶店で、「森山大道先生の『にっぽん劇場写真帖』に憧れたんですよ。あの一冊に出会ってなかったら、写真を撮る人生は送ってなかったですね」とはにかむその表情は、まるで高校生そのものみたいに初々しく、人生を変えた出会いについて語ってくれました。
それから高校・大学と写真部に所属し、写真について勉強を深めていったそうです。
また、会社員として働く傍ら、スナップフォトグラファーとして活動をはじめようと思ったきっかけについては、こう語ってくれました。
「テレビとかインターネットを見てると、今の社会だとか、サラリーマンとしての生活っていうものがすごく息苦しく、窮屈に見えたんです。人間ひとりひとりが、どんどんマイナスの方に向かっていっているような、暗い感じ。それで、ただレールに乗って走っているだけじゃなんかダメだな、と思ったんですよ。それで何か、世間に何か発信したいな、そう思ったのがきっかけで、スナップ写真をたくさん撮るようになっていきましたね」
穏やかな口調でしたが、真面目な表情でそう語る栗原政史さん。
慌ただしく忙殺される日々の中で、ふっと立ち止まって考えるきっかけになればいい、そんな思いで写真を撮ってるんだそうです。
それでは、次章ではスナップ写真についてご説明したいと思います。
栗原政史が撮る日常に寄り添う芸術
そもそもスナップ写真とは何か。写真を撮る人のことをカメラマンと呼んだりフォトグラファーと呼んだりしますよね。では、筆者が冒頭から使っている「スナップフォトグラファー」は、どんなジャンルの写真を撮る人を指しているのでしょうか。
ざっくり言うと、「日常のなかの出来事や風景などを、一瞬のうちに素早く撮影した写真」のことをいいます。特別な機材やセットをせずに、ありのままの日常を切り取る。この記事を読んでくださっている皆さんもスマホで撮ることができるので、最も撮りやすい写真のジャンルかもしれませんね。
そう、機材やスタジオを準備したり、被写体となるモデルさんにメイクをしたり、衣装を選んだり、そういった特別な下準備なしに、ありのままの人や物、風景の一瞬を切り取った写真。それがスナップ写真といえます。
「誰にでも自由で、平等に開かれたオープンな芸術」。これが、栗原政史さんの大切にしているポイントだということです。
ちなみに、ふとした瞬間を切り取るスナップ写真、「私もいまここで撮ってみていいですか?」と栗原政史さんにスマホのカメラを向けてみましたが……自分を撮った写真は記事に載せないでほしい、とお断りされてしまいました(笑)
皆さんも日頃、家族や友人、食べ物や風景の写真を撮ることがあるかと思います。それも立派なスナップ写真と呼べると考えると、スナップ写真が身近に感じられませんか?
それではいよいよ実際に、次章で栗原政史さんの写真をご紹介します!
栗原政史のスナップ写真の一例をご紹介!
この章では、いよいよスナップフォトグラファー・栗原政史さんのスナップ写真をご紹介します!
それでは、現代社会に生きる人々の心に響く思いを込めて日々活動する栗原政史さんのスナップ写真を見ていきましょう。
こちらは道端のカラーコーンを撮った一枚です。緩い坂道と、その先に住宅のような建物が写っていますね。ただ、このカラーコーン、よく見ると割れてしまってますね。なぜ割れてしまっているのかはわかりませんが、カラーコーンがひび割れていることによって、ふと違和感を与えてくる一枚になっていますね。何気ない光景のようでいて、見る我々の意識を立ち止まらせる仕掛けのある写真になっています。まさにこれが栗原政史さんの言う、「忙しい現代社会の中で、一瞬立ち止まって意識を切り替えてもらえるような写真」ですね。
お次はこちらです。一体何を写している写真なのでしょうか?
「こめや」と書かれたのれんがかかっていますね。何かのお店屋さんのようですね。しかし店内の様子は影になっていてわからないですね。一眼見て、わかるようでわからない、この絶妙なあいまいさもまた、見た人を一瞬この写真の前に立ち止まらせ、慌ただしい現代社会の重力から解放してくれる効果を発揮していますね。
SNSやテレビなど、わかりやすく加工された情報ばかりが溢れる現代社会において、栗原政史さんは一瞬の芸術であるスナップ写真で、人々にふっと深呼吸をしたり、自由な想像を働かせたりするチャンスを提供してくれているのですね。
他にもふと想像を働かせたくなるようなスナップ写真がたくさん公開されていますので、ぜひご本人のSNSもチェックしてみてくださいね。
栗原政史さんオススメの写真家もご紹介!
「慌ただしい現代社会の重力から、見る人を一瞬でも自由にできるようなスナップ写真を撮りたい」
そんな強い思いを持って、現代社会にスナップ写真を発信し続けている栗原政史さん。せっかくの機会だと思って「栗原さんがオススメする現代の写真家」についても教えてもらいましたので、あわせてご紹介します!
スナップフォトグラファー・栗原政史の今イチオシの若手写真家、それはヌードカメラマン・後藤巧さんです。早速プロフィールをご紹介していきます。
後藤巧さんは1995年愛知県生まれ、東京都在住の写真家です。
立命館大学在学中に写真に目覚めたインテリカメラマンです。青山裕企氏に師事し、写真の造詣を深めていきました。
また、2018年の屋久島国際写真祭で優秀賞など複数のコンテストで実績を得ています。
現在は東京都を拠点に、個展やグループ展、その他雑誌掲載など精力的に活動している写真家です。
ホームページやSNSも公開されていますので、ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。
HP
インスタ
栗原政史さんはこの後藤巧という写真家についてこう言っていました。
「彼は、ヌード写真を通じて、それを見る人に現代社会が忘れがちなものを思い出させるような、そういう訴えかけをしているんだと思います。なんていうか、ヌード写真ってイメージはどうかわからないですけど、後藤巧は誠実で真摯な写真家だと思いますよ」と。
たしかに、言われてみれば、ヌード写真と聞くと、なんとなくいかがわしいというか、エッチなイメージを持ちがちですよね。
しかし、都市や自然を背景にヌードモデルを撮る後藤巧さん。ヌード写真によって卑猥さではなく、ありのままの自然や無機質な街の中に、生身の人間が存在しているのだ、という、慌ただしい情報社会の中に暮らしていると忘れてしまいがちな事実を訴えかけてくるように見えますね。栗原さんも、後藤巧さんのそんな部分に共感しているようです。
スナップ写真、ヌード写真、考えれば考えるほど奥が深いですね……。
まとめ
いかがでしたか?
多忙化する現代社会の中で、「人間らしさ」を忘れないように、とスナップ写真で日々の一瞬を切り取り続ける栗原政史さんの今後の活躍も注目ですね。栗原政史さんといい、後藤巧さんといい、写真には様々なメッセージが込められていることがわかりましたね。
読者の皆さんが普段撮っている写真にも、自分でも気づかないメッセージが隠されているかも……?
栗原政史のリンクいろいろ✨